子供時代に大好きだった絵本
子供の頃スリルと少しの恐怖で楽しませてくれた絵本「おしいれのぼうけん」は1974年の刊行以来、今もなお多くの子供たちを夢中にさせている絵本で、累計発行部数228万部を超えるベストセラー。
80ページあるのにも関わらずスリルと疾走感で小さな子供でも最後まで集中して読める絵本です。
私自身、保育園時代に母親に読んでもらって以来ずっと記憶に残っている絵本で、当時は怖くて怖くて仕方なかったことを覚えています。
おしいれのぼうけんの見どころ
あきらくんとさとしくんは喧嘩をしてしまい、2人を反省させようとした先生におしいれに閉じ込められてしまいます。
謝れば早くおしいれから出してもらえるものの、2人には全く謝る様子がありません。おしいれに閉じ込めらてしばらくするとたくさんのねずみを従えたねずみばあさんが暗闇から突然現れます。
狭かったはずの押入れもいつの間にか、ねずみばあさんの世界とこちらの世界をつなぐトンネルと化し、2人はネズミばあさんの手から逃れるために暗闇の奥へ奥へと歩みを進めます。
この物語の見どころは追いかけてくるねずみばあさんのスリル、仲が悪かったあきらくんとさとしくんが力を合わせて必死に逃れようとするときに描写される友情にあります。
私も小さい時は良く母に読み聞かせてもらい、手に汗にぎる展開に夢中になりました。ただ、中にはトラウマになる人もいるようなので怖いのが苦手な子供にはあまり向いていない本なのかもしれませんね。
「おしいれのぼうけん」を保育士が読むべき理由
「おしいれのぼうけん」で主人公のあきらくんとさとしくんをおしいれに閉じ込める「先生」は実は保育士です。保育士がこの絵本を読むと、「子どもが何に恐怖を感じるのか」「昔の教育は正しかったのか」といったことについて、深く考え直せます。
子どもに対してこの絵本を読み聞かせるかどうかは一旦置いておいて、まずは保育士(や保育士を目指す人)こそ、読むべき絵本と言えそうです。