保育士の平均給与
保育士の平均給与は厚生労働省の調べによると平均年収は約340万円、月収にすると約22万円となります。
待機児童問題からもわかる通り保育士不足と言われていますが、大きな原因は給与の低さ。
仕事の量や労働時間に比べ給与の低さが保育士不足を招いているといっても過言ではありません。
処遇改善への取り組み
政府や行政もこのままではいけないということで処遇改善を図り、保育士不足を解決しようとしています。
平成25年度から、給与を上げるために補助金を支給する精度「保育士処遇改善等加算」を制定しました。
保育士処遇改善等加算とは
ざっくり説明すると保育士の経験年数に応じた賃金改善、改善に取り組んだ保育園に対して保育士への給与に補助金を支給する制度です。
支給額は制定当時の平成25年度から年々上昇し、平成29年度には月額約3.2万円が支給されています。
この制度の対象者は正規の保育士だけではなく、パートタイマーや派遣社員も含まれています。
さらに、保育士の処遇改善を進めるため、平成29年度から「保育士処遇改善等加算Ⅱ」という新制度ができました。
この制度はキャリアアップした保育士に月に最大4万円の給与アップを目指せる制度です。
キャリアップとは
では、具体的にどのようにキャリアアップしていくのかというと今までは保育士から主任、園長と役職自体が少なく、例え役職についても見合う給与アップとはいきませんでした。
しかし「保育士処遇改善等加算Ⅱ」では副主任やリーダーという役職を増やし若手や中堅の保育士でもキャリアップしやすい仕組みができたのです。
給与だと副主任や専門リーダーで月に4万円、職務別のリーダーだと月に5千円の手当がもらえるようになりました。
新しい役職につくには経験年数が3~7年必要です。
そこから、保育士等キャリアアップ研修を受講し、園内の職員の人数からその役職に就けるのかが判断されます。
- 副主任保育士/専門リーダー:全職員の1/3
- 職務分野別リーダー:全職員の1/5
キャリアアップ研修とは
新しい役職につくために受講しないといけないキャリアアップ研修について説明します。
8分野に分かれており、この中から1分野以上、受講すると職務分野別リーダーとなり、専門リーダーだと4分野以上、副主任保育士だとマネジメントと3分野以上となります。
受講は約2,3日にかけて行われ、受講後レポートを提出。
その後、修了証が発行されます。