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勉強

保育士に必要なスキル

保育士として勤務するには保育士免許だけでは不足

保育士として勤務をするためには、必ず採用前に保育士の国家資格免許を得ておく必要があります。

保育士免許を取得する方法としては、高校卒業後に大学や短大、専門学校における厚生労働大臣指定の養成課程を経てから試験を受験するというルートが一般的です。

その他にも年に一回の資格試験に合格をすることで同様に免許を取得することもできるようになっているので、それまで全く保育関連の学校での勉強や仕事をしたことがないという人であっても通信講座やスクーリングを通して受験対策をして受験ができます。

保育士免許を取得するための勉強としては保育における理論の他、児童心理学や保健・衛生の知識、また社会福祉制度についての内容が含まれます。

しかしながらこれらの学習内容はそれだけを勉強して仮に完璧にマスターをしたとしても、実際の現場では様々な部分で知識不足を認識することにもよくあります。

保育士の資格は保育所や保育園の他にも様々な児童福祉施設で使用できる汎用性の高い資格であるため、どこに勤務をするかに応じて必要な知識もまた変化してきます。

保育士に便利な実用的な技能

保育士として勤務をする際、保育士免許だけでは決定的に足りないのが実技系の能力です。

保育の仕事においては子供のためにさまざまな動作を指導していくことになりますが、このときに歌を指導するためのピアノ演奏、絵を書くための絵画・画材の知識、言語を教えるための語学力といったものが大変高いレベルで必要とされることがよくあります。

これらの知識や技能を保育士の全てが必ず備えなくてはならないとは言いませんが、そうした実技系の専門知識は持っておくとかなり教育面で役立ちます。

民間団体などではそうした実技系の技術を伸ばすための保育士セミナーを開催したり、認定試験を行ったりする活動も行っているのでもしもっと保育士としてのスキルを高めようと思うならばそうしたところを自主的に受講するというのもよい方法でしょう。

さらに芸術系の技能から一歩進んで、子供たちを楽しませるための知識もまた同じく大切です。

子供と一緒にできる遊びの知識の他、紙芝居や人形劇といった子供の想像力を育てるための出し物をいくつかできるようになっておくとまた保育士としての仕事に大きな幅ができます。

保育士の資質や適正

保育士として働く場合には、技術ももちろん大切ですがそれ以上に資質が大切になる場面が多々あります。

保育士の仕事については児童福祉法によって細かく定めがありますが、その内容から見ていくと保育者の資質として求められることは「人間性」と「専門性」の二点が挙げられています。

人間性とは、子供や障害者などといった助けを必要とする人に対して手を差し伸べていくことができるという倫理観を持っているということの他、豊かな子供の感性を理解できるような感受性もまた持ちあわせているということです。

反対に専門性とは子供や障害を持つ児童に対してどのような支援や保護をしていくことが長い目で見た時に最も有効な方法であるかを冷静に判断し、実際に行動に移していくことができるという力のことです。

この2つは時に相反をすることもあるものですが、それぞれ児童を取り巻く事態に対してどういった方法こそが取るべき方法であるかを判断していくためには、必ずこの両面を備えていなくてはいけません。

適正や資質は目には見えず、また試験などでは判定できないことですから、保育士として勤務する一人ひとりが自覚を持って常に謙虚な気持ちで省みることが大事といえるでしょう。

危機管理のために備えておきたいこと

近年保育士に新しく求められるスキルとなっているのが、危機管理能力です。

2011年の東日本大震災で保育の現場や学校における先生たちの避難方法に問題はなかったかと今も議論をしているところですが、天災以外にも子供を預かる現場においてはさまざまな危機が想定されます。

不審者の侵入や施設の火災、その他の事件・事故が起きたときにどういった対策をとるべきであるかというような危機管理のための知識や能力も近年では保育士に強く求められるものとなっています。

危機管理については保育士一人だけで完結する問題ではないのですが、もし自分一人だけでそうした事態に直面したらどうするかということを考え、シミュレートをしては施設や地域の機関と連携がとれるようにしていきたいところです。